「大学のネットワーク管理は、企業のそれとは、そもそも運用の「原理原則」が全く異なる」と語る東北大学(大学院経済研究科)の石垣政裕氏(写真中央)に、大学のネットワーク管理の前提条件とあるべき姿について、詳しく聞きました。
(写真左右は、ネットワーク管理スタッフの皆様)
大学ネットワークと企業ネットワークの違い
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Q)大学のネットワーク環境は、普通の企業のネットワーク環境と異なる点は何になるでしょうか?
A)あくまでも一般論ですが、以下の点で、運用上の原理原則が大きく異なると思います。整理のため、箇条書きで説明してみることにします。
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大学ネットワーク環境において管理ツールに求められる要件
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Q)このような環境において、ネットワーク管理ツールに求められる要件は何でしょうか?
A)おおざっぱに言って、「ネットワークに接続可能なユーザーの登録」、「ネットワーク接続ユーザー、接続マシンの現況把握」、「不正接続の検知」、「異常トラフィックの検知、対処(*)」などになります。これらの運用を現在、NetSkateKobanを使って行っているわけです。 Q)具体的にどのように運用しているのでしょうか? A)では、NetSkateKobanへの評価を交えて、項目ごとに分けてご説明いたします。
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ネットワーク管理の理想形と今後のNetSkateKobanへの期待
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Q)試みにお聞きしたいのですが、石垣様にとってのネットワーク管理の100%の理想形はどのようなものでしょうか?
A)「理想形」と言われるとなかなか答えにくいところですが、例えばの話、ネットワークのどこかで異常が起きたときに、それがどこで起きていて、どんな異常で、どれぐらい重大な異常なのかが、分かるといいですね。しかも、「理想形」ということで言えば、そうした状況把握が、あれこれ操作すると分かるというのではなく、ビジュアル的に、直感的に、イベント発生と同時に分かるようであって欲しい。 さらに欲を言えば、異常が起きてから対処するという管理ではなく、異常が起きる兆候を見つけて、事前にトラブルの芽をつむような管理ができるのが理想ですね。それが完璧にできたとすれば、理論上は、あらゆるトラブルが事前に対処できるので、ユーザー側から見たネットワークトラブルがゼロになります。そうなればネットワークは、電気や水道と同程度の安定性をもって活用できる状態になります。
Q)その状態を100点として、今NetSkateKobanはどのレベルぐらいまで達している感触でしょうか。 A)割合にいい所まで来ているのではないでしょうか。理想の状態をプロ野球の優勝とすれば、「Aクラス入りは見えてきた」という印象ですね。少なくとも、製品が目指すベクトルは、理想の方向を正しく向いていると思います。 Q)今後NetSkateKobanにどのような事を期待しますか? A)セキュリティもネットワークも変化が激しい世界なので、その変化に対応できるよう、常に新しい技術を開発し続けてほしいですね。ネットワークは、今や重要な教育インフラです。そのインフラを安定稼動させるためにも、今後も優れた技術とサービスを継続提供してください。期待しております。 -- 今日は、貴重なお話を有難うございました。
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